風雲巴城

酒井七馬が1949年に発表した絵物語『風雲巴城（完結編）南蛮鎖鞭』（さかえ出版社）が手に入った。ヤフオクで落としたものだ。時代劇なのに絵柄はアメコミ風。表紙には「NIPPON COMiS」という文字がある。たぶん「COMICS」のつもりだったと思う。4年後に開催予定の「酒井七馬回顧展（仮）」用として買った。こんなのんびりしたペースで買い集めていて果たして展示ができるのかどうか、ちょっと心配だが、財布の都合もあるのでね。すべてポケットマネーで揃えて、終わったあとは京都国際マンガミュージアムに寄贈するという大盤振る舞いなのだ。大学なりMMに買ってもらおうとすると手続きが面倒で、珍しい古書を速攻で手に入れることは難しい。公のマンガ図書館が寄贈に頼らざるを得ない理由もそのへんにありそうだ。その点、現代マンガ図書館や昭和漫画館青虫は個人が運営しているので小回りがきく。この2カ所が他をリードしているのは間違いない。そんなこともあって、大阪の単行本全部は無理だけど、酒井さんとその周辺に関しては個人でできる範囲だけどがんばってみようと思うのだ。
朝から「カラー版鉄人28号」解説。4枚まで進んだところで、高田馬場へ。ダイナミック・プロ幸森さんの新刊『マンガ大戦争』のインタビュー。慣れた道なので安心して出かけたら、目印にしていた店がなくなっていて、少し迷う。そういえば8年ぶりくらいか……。

マンガ大戦争 1945-1980

全国のマンガ研究者、マンガを学ぶ学生必携の書。