メアリー・ブレア展

朝から木場の東京都現代美術館まで。予定通り「メアリー・ブレア展」に行く。ディズニー・スタジオで「シンデレラ」、「不思議の国のアリス」、「ピーターパン」のカラー&スタイリング担当としてすばらしいコンセプト・アートを残したアニメーターで、ディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」のデザインなどを手がけた才能あふれる女性アーティスト メアリー・ブレアの仕事のほぼ全貌を捉えた作品展だ。

いやぁ、すばらしいと言う意外に言葉が見つからない。どの絵も、本来はこういう形で見せるために描かれたものではないにもかかわらず、見ているとぐぐっとその世界に引き込まれそうになるのだ。会場が大きいと言うこともあるが、実に3時間かけてしまった。若い人たちは、ちらっと見ただけでどんどん先に行ってしまうのだけど、もったいないなあ。日本アニメのファンには合わないのかなあ。
メアリーはもともとファインアートの世界を目指していたのだが、アメリカを襲った大恐慌のため仕事のなかった夫のリー・ブレアが当時勃興期にあったアニメスタジオに職を見つけ、その影響でアニメーターになったのだ。リーも画家で、ふたりは美術学校で知り合って結婚したのだ。
新しいメディアが若い才能の受け皿になる、というのは洋の東西を問わないが、今の日本の専門学校や大学のように、職人としてのアニメーター養成に偏りがちな専門教育から果たしてメアリーのような才能が出てくるのかどうか、ちょっと気になった。
ミュージアムショップで図録を買うために並んでいたら、アニメーション研究家の渡辺泰さんの姿を見かけて、大急ぎで精算を済ませて、出口の手前で声をかけた。このためにわざわざ大阪から出てこられたそうだ。75歳になったというが実にお元気。大学の非常勤を今でも2つ掛け持ちされていて、執筆も続けておられる。ご一緒だった人形アニメーションの野中和隆さんを紹介していただく。

午後は取材のアポ取りやら、「まんがのシクミ」の原稿の準備やら、「ダ・ヴィンチ」の原稿の直しやらで追われる。多少、本業のペースになってきたようだが、また成績をつけていないのであった。

来週の予定
14日 「まんがのシクミ」締め切り 特別講師の件でSさんに電話
15日 「シグルイ」コンビニ本編集作業
16日 「まんがのソムリエ」締め切り
17日 未定
18日 成績表締め切り
19日 未定

未定のあるうちに新書の準備をどんどん進めないといけないぞ。