早いもので

サラリーマンをやめて丸25年となった。別にこれが目標であったわけではないし、周囲には、年下でも文筆生活25年以上の人はざらにいるわけで、エラくもなんともないのだが、サラリーマンにも「勤続25年表彰」なんてものがあるくらいだから、フリーでも最低限それくらいは、とずっと考えていたのだ。私は、長いスタンスでものを考えるのは苦手なので、サラリーマンを7年やったから、せめて7年以上。7年を過ぎたからとりあえず10年くらいは……と、ちょっとずつ先の目標を設定してきた。それが正しい生き方かどうかはわからないのだが、おかげで、なんとか前を向いてやってこられたのだと思う。その代わり、高い目標を設定しなかった結果、貧乏なままである。それでいいのだ。ま、節目と言うことだ。
ただ、事務所を持って25年は来月だし、文章を書いたり編集をしたりして、飯のタネにするようになってから、ということになると実は再来年の4月が丸25年ということになる。会社を辞めて1年間は仕事らしい仕事はしていない。カット描きとか、テープ起こし、版下作成をたま〜にやっていただけだ。その頃は、3年は辛抱してみようと考えていたのであった。サラリーマン時代の貯金とか、持っていた会社の株が上がったから、辛抱できたのではあるが……。
この先25年なんて事はわからない。そろそろ、あと何年仕事が出来るのか、あと何年生きられるかを考えなくてはならない年齢になったのだ。5年区切りくらいで、ちょっとずつ目標を設定して生きていくことができればいいのだけど……。とりあえず、「老後」という言葉は、フリーの人間にはないからね。