ミリオンダラー・カルテット

日曜日ではあるが、とりあえず昨日のSF作家クラブの総会がらみのまとめ作業。忘れないうちにだ。
散歩はひと駅先までぶらぶら。
家にたどり着いたとたんににわか雨。悪運が強い。
「月刊ステレオ」1月号のアンプと、先日エンクロージャーを組み立てた8月号のスピーカーをつないでみた。中高域はいくらか予想していたのだけど、低域もまずまず出ている。付録だとあなどってはいけない。
1時間くらい昼寝をしてから、渋谷。
シアターオーブで、ブロードウエイ・ミュージカル「ミリオンダラー・カルテット」。
ミュージカル専用劇場という触れ込みだったので、もう少しこじんまりしたものを期待していたが、広すぎ。舞台は幅で3分の2、高さは半分でいいのではないか?
舞台はメンフィスの小さなレコーディングスタジオ=サン・スタジオ。それなのに、妙に大きく見えてしまうじゃないか。
サン・レコードは、ジョニー・キャッシュエルビスをデビューさせた敏腕プロデューサー、サム・フィリップスがオーナーだが、年中火の車。借金を返すために、エルビスの契約を大手のRCAに売ってなんとか倒産をまぬがれたという状態だ。ジョニーは契約が切れたままだし、エルビスと並ぶスターであるカール・パーキンスも売り出し中に事故に巻き込まれたりして低迷中。向こう気の強い新人のジェリー・リー・ルイスは磨けば光るが、あとひとつが不足。1956年12月4日、サン・スタジオに、エルビスが恋人のダイアンとともに現れる。エルビスは彼女を母親にあわせるつもりだった。
ちょうどスタジオでは、パーキンスのレコーディング中。セッションに参加していたジェリーや、エルビスに会いに来たジョニーも加わって、セッションがはじまったが・・・・
売りは、4大ロックスターの演奏を舞台に再現することだけど、ストーリーの軸は弱小スタジオのジレンマと、サム・フィリップスという天才プロデューサーを描くことだ。RCAはサムと契約しようと申し出るのだけど、サムは断る。誰かが見つけたやつのレコードを100万枚売るより、俺は自分が見つけたやつのレコードを100枚売るほうがいい、ってね。
サン・スタジオに初めて来たダイアンの「小さなスタジオなので驚いたわ。キャピトル・タワーのようなところを想像していたの」というセリフが効いている。
役者さんでは、ルイス役のリーヴァイ・クラウスが秀逸。生意気で野心家の新人ミュージシャンを見事に演じただけでなく、ピアノのテクニックがすばらしい。
今日の一枚↓

オリジナルの演奏はこうしてちゃんと後世にまで残っている。