二兎追うものは…

昨夜はヤフオクで酒井さんの本を3冊も落とし損なったのであった。残念。オークションは2件で、ひとつは豊田文庫から出た絵物語の単行本。もひとつは、大坂さんが出していた「人魚」などカストリ2冊。別々の出品者で終了時間が同じで、もたもたしている内に掠われてしまったのであった。どっちかに絞ればなあ。落とした人が「酒井七馬回顧展のために協力しましょう」なんて言ってくるはずもなく、次に出てくるのを気長に待つしかないのであった。まだ4年もあるんだもん。それにしても、酒井さんも人気が出てきた。そこだけは嬉しかったりもするのだ。

謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影

謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影

で、今朝新聞を見たら小林繁さんの訃報。残念、というよりはびっくりした。縦縞の似合うすばらしいピッチャーだった。それだというのに、新聞の記事は江川騒動が中心だ。阪神での活躍や最近の日本ハムでのピッチングコーチとしての活躍はほとんど無視だ。これだからマスコミは……。でも、われわれファンはあの縦縞の勇姿を忘れない!
小林さんには、87年だったか88年だったかに一度だけインタビューしたことがあった。新聞のいわゆる「企画ページ」という実は広告ページで、某代理店の孫請け仕事。もちろん無記名の記事で、バブル真っ最中にはこういう仕事でわが事務所もけっこう潤ったものだった。このときのスポンサーは思い出せないのだけど、「男のファッション」というテーマで、当時野球解説者だった小林さんに、いまはなきホテルプラザで取材をしたのだった。とにかくすらっとかっこよくて、爽やかで、こちらのへボな取材にもにこやかに応えてくれたのだった。シャツのくび元からスカーフのようなものがのぞいていたのを「それって、スカーフですか?」ときいたときにちょっと吹き出して「これアスコットタイっていうんですよ。ちょっとキザですか?」と応えたのを今でも覚えている。しびれたね。当時の取材ノートを見たら「おしゃれは飾ることではなく、自分を演出すること」というところにグルグルと丸印があった。年齢を聞いたらほとんど違わないので驚いたことも懐かしい。57歳は若すぎるよ。


先日送った「まんがのシクミ」の疑問出しに応え、「コミック・ダ・ヴィンチ」の原稿ラスト。

<今週の予定>
19日 午後「旬の本棚」入稿
20日 昼、秋田ATC入稿。夕方、宮里くんが来る
21日 「まんがのソムリエ」
22日 「ヤングチャンピオン」のコラム原稿
あとは新書の原稿を毎日。