訃報あいつぐ

taihouji212010-01-19

小林繁さんの訃報に続いて、歌手の浅川マキさん、タレントのミッキー安川さんの訃報。
浅川マキさんの生のステージは、学生時代に和歌山県民文化会館ホールで観たのだった。「朝日の当たる家」が今でも記憶に残っている。それだけインパクトの強い歌だったのだろう。あの頃は、つげ義春のマンガの底に流れる暗さと、浅川さんの歌に通じるものがあるような気がして、ずいぶん粋がって聴いていたものだった。
大阪・新世界のサントリーバー「ベビー」でマスターや映画狂の常連で僧侶のOさんたちに薦められて、後日買ったLPが「マイ・マン」。82年に出た13枚目のアルバム。本田俊之、渋谷毅、森山威男、川端民生、松本喜代志との競演によるジャジーな内容だが、CD化されたときに音がひどかった(確か、ジャズの音ではないというような……)ためにCDはすぐに回収されて、浅川さんがアルバムのCD化を嫌がるようになった。というような話があったのだと思う。いいアルバムなのでもったいない。
ミッキー安川さんは、辛口キャスターというよりローラーゲームの司会者として記憶に残っている。はかま満緒との場外乱闘はなかなか迫力があった。まだ、ロサンゼルス・サンダーバードとニューヨーク・ボンバーズが戦っていた時代だ。学研の「中学コース」の何年生だったかに、横山まさみちのマンガでミッキーさんの自伝が連載されたこともあった。マンガになるくらい人気者だったのである。アメリカに単身乗り込んで、まず小学校に入って英語を習った、とか大小便を同時にできるかどうか向こうの学生と賭をして勝った、とかいうような話がおもしろくて、毎月楽しみに読んでいた。
同時代に憧れだった人たちが次々に亡くなっていくのは、自分も老けた、ということだ。

本日は「東京アニメアワード」のアンケートに答えた。テレビアニメはとても全部観られるような状態でないのだが、「観た中から選んでいただいてもいいんですよ」と言われたので一応。昼は「J・ギャラリー」の内田さんと。解説を一本引き受ける。
3時からは渋谷のMFで「旬の本棚」の入稿作業。暖房が効きすぎていて頭が沸騰してきた。湯豆腐になる。